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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科69巻12号

2015年12月発行

文献概要

今月の臨床 婦人科がん診療を支えるトータルマネジメント─各領域のエキスパートに聞く 症状緩和への対策

2.リンパ浮腫の評価

著者: 辻哲也12

所属機関: 1慶應義塾大学医学部腫瘍センター リハビリテーション部門 2慶應義塾大学医学部腫瘍センター リハビリテーション医学教室

ページ範囲:P.1143 - P.1148

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●リンパ浮腫の発症早期に適切な治療を行えば,浮腫の進行を防止することができる.たとえ進行例であっても,浮腫をある程度改善させ,患者自身がセルフケアを行うことで自己管理可能となる.

●リンパ浮腫の保存的治療の中心は,スキンケア,圧迫療法,圧迫下での運動,用手的リンパドレナージを包括的に行う複合的理学療法(CPT)である.外来での治療では,CPTに日常生活指導を加えた「複合的治療」が推奨される.

●がん終末期には,全身の浮腫がしばしばみられる.浮腫の原因・病態を理解したうえで,CPTに準じた対策を行うことで,日常生活動作(ADL)の向上や苦痛の緩和を図ることができる.

参考文献

1) 小川佳宏 : リンパ浮腫の診断.J Jpn Coll Angiol 50 : 705─710, 2010
2) Lymphoedema Framework : Best practice for the management of lymphoedema. International consensus, MEP Ltd, UK, 2006
3) International Society of Lymphology : The diagnosis and treatment of peripheral lymphedema. 2013 Consensus Document of the International Society of Lymphology. Lymphology 46 : 1─11, 2013
4) 海野直樹 : インドシアニングリーンを用いたリンパ還流不全診断のための蛍光リンパ管造影.脈管学48 : 531─535, 2008
5) 辻 哲也 : がん患者支援とがんサバイバーのQOL リンパ浮腫の取扱い.産と婦80 : 172─181, 2013
6) 財団法人ライフプランニングセンター : リンパ浮腫研修委員会における合意事項.http://www.lpc.or.jp/reha/modules/newlymph/(2014年10月12日アクセス)
7) 国立がん研究センターがん対策情報センター がん情報サービス : リンパ浮腫保存的治療クリニカルパス(医療者用).http://ganjoho.jp/data/professional/med_info/path/files/basic_pro_lymphedema01.pdf http://ganjoho.jp/data/professional/med_info/path/files/basic_pro_lymphedema02.pdf(2015年10月14日アクセス)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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