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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科69巻4号

2015年04月発行

増刊号 妊婦健診のすべて─週数別・大事なことを見逃さないためのチェックポイント

I 妊娠週数ごとの健診の実際 妊娠37週以降 診断と外来対応

児頭骨盤不均衡(CPD)

著者: 菊池友美1 牧野康男2

所属機関: 1武蔵野赤十字病院産婦人科 2東京女子医大母子総合医療センター

ページ範囲:P.266 - P.270

文献概要

POINT

◇児頭骨盤不均衡(cephalopelvic disproportion : CPD)とは児頭と骨盤の大きさに関係した因子による難産状態である.しかし,分娩の進行は,陣痛の強さ,児頭の応形機能や軟産道などさまざまな因子によって影響を受けるため,分娩開始前にCPDと判断するのは困難である.

◇Leopold診察法やSeitz法による機能的診断法などでCPDが疑われた場合,X線骨盤計測などで診断を進めていく.なお,頭位分娩ではX線骨盤計測法単独で経腟分娩が可能かどうかを判断することはできず,その有用性を支持する証拠はない.

◇変形骨盤などが判明した場合は帝王切開術を行うが,このような症例は非常に稀である.実際の分娩では,多くが試験分娩の対象となる.

参考文献

1) 日本産科婦人科学会 : CPD(児頭骨盤不均衡).産婦人科研修の必修知識2013(日本産科婦人科学会 編).pp293─294,杏林舎,2013
2) 日本産科婦人科学会 : 児頭骨盤不均衡.産科婦人科用語解説集 改訂第3版(日本産科婦人科学会 編).p221,杏林舎,2013
3) Cunningham FG, et al : Fetopelvic disproportion. Williams Obstetrics, 23rd Edition. pp471─481, McGraw Hill, New York, 2010
4) 佐藤郁夫 : CPD : cephalopelvic disproportion.周産期医(増刊号)26 : 229─231, 1996
5) 浜田 宏,他 : 教育・用語委員会報告─児頭骨盤不均衡(CPD)について.日産婦誌43 : 379─380, 1991
6) Pattinson RC : Pelvimetry for fetal cephalic presentations at or near term. Cochrane Database Syst Rev : CD000161, 2000
7) 谷口一郎 : 産婦人科医師からみた「放射線と胎児」.助産誌58 : 40─43, 2004
8) 川鰭市郎,他 : X線を用いないCPDの診断.産婦の実際48 : 1317─1322, 1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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