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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科69巻9号

2015年09月発行

文献概要

連載 Obstetric News

子宮頸管長全例スクリーニングは有用か?─米国産婦人科学会年次総会2015年からの報告③

著者: 武久徹1

所属機関: 1武久レディースクリニック

ページ範囲:P.900 - P.903

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Universal cervical screening to identify wome with a short cervix for progesterone treatment to reduce preterm labor,The Edith Louise Potter Memorial Lecture“Universal Cervical Screening”-Debate. 2015年5月4日

Romeroの見解(まとめ)

 全例子宮頸管長スクリーニングはデトロイトとパース(西オーストラリア)およびその周辺地区で始まった.Romeroは,子宮頸管長スクリーニングの早産予防効果は,他の医学的スクリーニング試験に十分匹敵すると語り,Papテストでは1,140人で1例の子宮頸がんによる死亡,マンモグラフィーでは50歳以上の女性540人で1例の乳がんによる死亡,40〜49歳の女性3,000人で1例の死亡が予防できるのに比較し,357人の妊婦のスクリーニングにより1例の早産が予防されたというデータを紹介した.

 子宮頸管短縮がある妊婦を診断した際,最も有効な治療はプロゲステロン療法である.早産リスクを45%減少でき,判明している大きな副効果がない.「貴方,貴方の妻,貴方の姉妹,貴方の娘が,妊娠中期で子宮頸管短縮があった場合,貴方または貴方の家族は,プロゲステロン療法を受けたいか?」とRomeroは語った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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