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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科7巻1号

1953年01月発行

綜説

妊婦栄養に關する綜説(その1)

著者: 塚本胖1

所属機関: 1愛育研究所母性保健部

ページ範囲:P.19 - P.23

文献概要

1.緒言
 栄養学の歴史を通観すると今日未だ究明されない点は多いが,その進歩は実に目覚しい。窒素が動物体の常成分であることはC.L.Berthollet(1786)により発見され,次でA.Fr.de Fc—urcroy (1789)は窒素の含量により動物成分を3種に分け蛋白質化学の基礎を築いた。その後,M.E.Chevreul (1814)は脂肪が脂肪酸とグリセリンとより成ることを見出し,同じ頃糖質化学も一大進歩を遂げ,Claude Bernard (1875)により葡萄糖が血液の常成分であることが発見されるに至つた。斯くて19世紀初期に至る迄広く信じられていたHypocratesの栄養観即ち栄養素は唯1種だけで,これが食物に含まれ消化によつて吸收されるとの考えは覆され,Magendie (1783〜1855) W.lliam Prout (1785-1850)等により3大栄養素,即ち蛋白質,炭水化物,及び脂肪の栄養効果は各々異ることが明らかにされ,又同時にGm—elin (1836)によりStoffwechsel (物質代謝)なる概念が樹立された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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