文献詳細
原著
文献概要
緒言
Fahraeusが1918年に赤血球沈降速度反應(以下赤沈反應と略稱す)を,妊娠の診斷に利用して以來諸家により本法は妊娠以外の種々の疾患の診斷にも應用され,その役割は大きく考えられるに到つたが,近來種々の物理化學的検査法の利用や診斷器具の發達に依り,赤沈反應は單に1補助診斷法の價値を有するに過ぎなくなつた。
今其の原因を考えて見るに1)操作は簡單ではあるが,結果判定に長時間を要し過ぎる事2)赤沈値の成績は臨床的所見と必ずしも一致しない事3)赤沈反應の本態は複雑をきわめ未だに解明されていない事等が擧げられる。
Fahraeusが1918年に赤血球沈降速度反應(以下赤沈反應と略稱す)を,妊娠の診斷に利用して以來諸家により本法は妊娠以外の種々の疾患の診斷にも應用され,その役割は大きく考えられるに到つたが,近來種々の物理化學的検査法の利用や診斷器具の發達に依り,赤沈反應は單に1補助診斷法の價値を有するに過ぎなくなつた。
今其の原因を考えて見るに1)操作は簡單ではあるが,結果判定に長時間を要し過ぎる事2)赤沈値の成績は臨床的所見と必ずしも一致しない事3)赤沈反應の本態は複雑をきわめ未だに解明されていない事等が擧げられる。
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