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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科7巻2号

1953年02月発行

原著

新靜脈麻醉劑Surital-Sodiumの短時間麻醉としての使用成績

著者: 篠原弘藏1 大川昭二1

所属機関: 1關東遞信病院産婦人科

ページ範囲:P.75 - P.80

文献概要

緒言
 1932年WeeseがEvipan-natoriumを創製し翌年Kroup.Taubが本劑を始めて産婦人科領域に使用し一般に普及したが,Evipanの缺點を補うものとして1934年LundyによりPentothal-sodium (以下Pと略す)が創製され,現在本劑が短時間麻醉及び長時間麻醉として盛んに使用されている。殊に最近に至り無痛分娩,子癇發作或は帝王切開時へ使用する事の可否に就て再検討が加えられつつあり,更に黎明期にあるガス吸入麻醉への應用へとその使用範圍は益々擴大されつつあり,極めて多枝多方面に及んでいる。此處に報告するSurital-sodium (以下Sと略す)はDr.Bywater (Park-Davis會社研究所)により始めて合成されたThiobarbital系の一新靜脈麻醉で,Kelly,Wyngauden,Wood,Herrich,山本等の動物實驗及び臨床實驗によればPに比べその效力は1.39〜1.5倍に相當し,導入覺醒の圓滑な事蓄積作用の少い事,心肝腎等實質臟器障碍の少い點等よりPに優る靜脈麻醉劑であると報ぜられている。使用法として短時間麻醉としては2.0〜2.5%の比較的高濃度溶液の一時的又は間歇的注入法が長時間麻醉としては0.3%低濃度溶液の點滴靜注法が一般に賞用されている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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