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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科7巻3号

1953年03月発行

原著

頸管分泌物塗抹乾燥標本

著者: 吹田淸純1 大石穰1

所属機関: 1倉敷中央病院産婦人科

ページ範囲:P.139 - P.144

文献概要

1.緒言
 婦人の性周期,排卵等に關してはホルモンの周期的變化,組織學的に子宮内膜,頸管内膜の變化,腟脂膏の周期的變化,又基礎髓温に依る研究等種種の方面より検索されておるところである。頸管分泌物の周期に依る量,細胞状況,粘稠度,PH,水分量の變動等に關しても研究發表されている。しかし此の頸管分泌物乾燥標本に關する文献は本邦ではみない。我々は頸管分泌物の周期的變化殊に健康婦人と不妊症患者を比較研究中頸管分泌物を塗抹放置したものに結晶樣の斑紋が生ずるのに氣づき,これに注意していたところ,最近Max—well Rolandが此の斑紋をFernlikeと名づけ排卵の決定,エストロゲンの活動性,妊娠との關係につき知見を述べ,將來の研究を要望している。我々も此の頸管分泌物塗抹乾燥標本800例につき検索した結果により,之が臨床上の意義,並に此のFernlikeと稱せられる結晶樣斑紋の出現機序に關して述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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