文献詳細
症例研究
文献概要
I.緒言
腸間膜に發生する嚢腫は1507年にBeniveiniiにより初めて報告されたもので,爾來諸家の報告もあるが,今尚比較的稀有なものである。しかして術前に診斷を下すことが極めて困難なるもので,特に女子に發生した場合は類似症候を呈する婦人科的疾患と明確に識別することが難かしい場合がある。我々も卵巣嚢腫の疑で開腹した所,腸間膜嚢腫なるを發見し,之を摘出治療せしめた1例を經驗したので茲に報告する。
腸間膜に發生する嚢腫は1507年にBeniveiniiにより初めて報告されたもので,爾來諸家の報告もあるが,今尚比較的稀有なものである。しかして術前に診斷を下すことが極めて困難なるもので,特に女子に發生した場合は類似症候を呈する婦人科的疾患と明確に識別することが難かしい場合がある。我々も卵巣嚢腫の疑で開腹した所,腸間膜嚢腫なるを發見し,之を摘出治療せしめた1例を經驗したので茲に報告する。
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