文献詳細
症例研究
文献概要
緒論
屡々多様の腫瘍を發生する卵巣に於て,最もその發生頻度の大なるものは僞ムチン性嚢腫でありその特異型なる卵巣僞粘液腫は極めて稀なものである。本症は甚だ僞ムチン性嚢腫に類似するも次の點により明確に區別せられるものである。即ち①嚢腫壁は甚だ菲薄で容易に破れる事。②内容は甚だ粘稠で灌注性を缺如する事。⑧内容排出により腹膜僞粘液腫を續發する事。④内容はβ僞ムチンより成る事。等である。余は最近本症の1例を經驗したので報告する次第である。
屡々多様の腫瘍を發生する卵巣に於て,最もその發生頻度の大なるものは僞ムチン性嚢腫でありその特異型なる卵巣僞粘液腫は極めて稀なものである。本症は甚だ僞ムチン性嚢腫に類似するも次の點により明確に區別せられるものである。即ち①嚢腫壁は甚だ菲薄で容易に破れる事。②内容は甚だ粘稠で灌注性を缺如する事。⑧内容排出により腹膜僞粘液腫を續發する事。④内容はβ僞ムチンより成る事。等である。余は最近本症の1例を經驗したので報告する次第である。
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