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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科7巻6号

1953年06月発行

速報

手術的侵襲の腦下垂體後葉に及ぼす影響に就て

著者: 並木勉1 岡田和親1 水野三雄1 朝日治1

所属機関: 1名古屋大學醫學部産婦人科教室

ページ範囲:P.361 - P.363

文献概要

緒言
 生體に外傷,手術的操作等所謂Selye (1936)の云うStressが加わると生體は之に對し防禦順應せんと努力し,此處に一連の生體反應が惹起される。即ちSelyeは之を警戒反應と呼んでいるが此等の生體反應は副腎皮質が主役を演ずるものと考えられる。最近,Thorn (1948),渋澤等(昭26)は手術前後に各種副腎皮質検査を行い,その機能状態に依りショックを防止すべき事を強調している。
 一方我が産婦人科領域に於て之を見るに,妊娠分娩,産褥現象等も又廣義のStressと考えられる.即ち腦下垂體に就て考察するに,生體は妊娠により後葉機能亢進を招來し,Oxytocinの分泌が増加するが,他方主として網内系臓器からOx—ytosinaseを生産し過剩ホルモンを破壞不活化して流早産を防止し妊娠を維持發展せしめんとするのである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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