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抄録
骨盤肉腫と妊娠,他
著者: 柴生田1
所属機関: 1
ページ範囲:P.368 - P.373
文献購入ページに移動 妊娠中に臨床的及びレ線的に診斷された骨盤軟骨肉腫の1例報告である。此の腫瘍は小骨盤壁全周に及び,下大靜脈内に侵潤して肺肝に轉移巣を生じ,死亡後の組織學的檢索で軟骨肉腫と診斷された。最近の報告によれば惡性骨腫瘍は妊娠により惡影響を受け,妊娠の輕過と共にその發育は速かとなり,分娩後は更に之が著しく,廣範圍の轉移を來すと言われる。
此處に報告している3例は妊娠前からあつた良性の股關節軟骨が妊娠第3ヵ月から惡性化して神経痛樣症状を呈し速かに發育したもので,腹式帝王切開術で分娩終了後子宮腟上部切斷術を行つたが,術後55日で腹膜炎の爲死亡した。此は良性骨腫瘍も妊娠の影響で惡性化することを示している。
此處に報告している3例は妊娠前からあつた良性の股關節軟骨が妊娠第3ヵ月から惡性化して神経痛樣症状を呈し速かに發育したもので,腹式帝王切開術で分娩終了後子宮腟上部切斷術を行つたが,術後55日で腹膜炎の爲死亡した。此は良性骨腫瘍も妊娠の影響で惡性化することを示している。
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