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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科7巻8号

1953年08月発行

原著

産婦人科領域に於ける硫酸スパルテイン製劑スパチームの應用

著者: 長內國臣1 齋藤博1

所属機関: 1横濱警友病院産婦人科

ページ範囲:P.472 - P.474

文献概要

緒言
 硫酸スパルテインはエニシダより抽出せる總アルカロイドで,その性状は無色稜柱状結晶或は白色顆粒状粉末にして水溶性である「スパチーム」はその製劑標品名で1cc (100mg)溶液としたアンプル入である。古くは強心利尿劑として使用されていたものであるが,近頃歐米特にフランスに於て子宮收縮劑として應用されておる様で,これに就いては,本邦では昭和24年木原教授により,人工妊娠中絶並に帝王切開等の手術時に筋肉注射を行い,また分娩誘導,分娩開口期と娩出期及び子宮復古等に於ける應用に就いて報告され,また眞柄教授は詳細なる文献の紹介をされ,昭和25年に陣痛誘發に使用し,次いで安井氏また木田氏の報告等も見られる。諸兄の經驗を參考として,昭和27年6月以降横濱警友病院で硫酸スパルテインを使用した結果,その効力も顯著で應用範圍も從來の報告に比し,更に廣く,而も何等副作用を伴わないので,安心して使用出來,子宮收縮劑の難點を少なからず取り除いた藥劑であることを體驗したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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