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文献概要
原著
子宮癌患者に對するMethylandrostendiolの實驗例
著者: 和田善二1 越智勳1
所属機関: 1都立墨田病院産婦人科
ページ範囲:P.526 - P.531
文献購入ページに移動緒言
さきにKochakian1)は人體並に各種實驗動物に對して蛋白質同化作用促進物質としてAndro-genが有効に作用する事を認め,さらにKenyon等2)により正常なる男子及び婦人においても有効なことが明らかにされた。その後各種の研究により蛋白質同化作用をもつている各種SteroidのうちTestosteronは現在最も強力なものとされている。即ちTestosteronにより,總てのアミノ酸が體内において充分利用され,多量の蛋白質が合成され,筋組織が肥大し,體重増加を來たすものである。
このTestosteronは蛋白質,アミノ酸を投與する際に體内において有効に利用する目的をもつて現在臨床的に應用されている。しかしこの目的に,Testosteronを使用する場合,臨床的に最も障害となるのは,これを小兒や女性に長期間,大量に投與した場合に男性化作用がおこることが問題となる。このためにTestosteronの使用範圍がせまくなつてしまうのであるが,最近Methylandro-stendiol (M.A.D)なる有力な蛋白質同化作用促進物質が明らかにされた。このSteroidは1935年Ruzickaににより合成されたもので,Methylte-stosteron (M.T.S)に極く類似の構造式を示し,蛋白質同化作用は極めて強く,これに反して男性化作用は弱いものである。
さきにKochakian1)は人體並に各種實驗動物に對して蛋白質同化作用促進物質としてAndro-genが有効に作用する事を認め,さらにKenyon等2)により正常なる男子及び婦人においても有効なことが明らかにされた。その後各種の研究により蛋白質同化作用をもつている各種SteroidのうちTestosteronは現在最も強力なものとされている。即ちTestosteronにより,總てのアミノ酸が體内において充分利用され,多量の蛋白質が合成され,筋組織が肥大し,體重増加を來たすものである。
このTestosteronは蛋白質,アミノ酸を投與する際に體内において有効に利用する目的をもつて現在臨床的に應用されている。しかしこの目的に,Testosteronを使用する場合,臨床的に最も障害となるのは,これを小兒や女性に長期間,大量に投與した場合に男性化作用がおこることが問題となる。このためにTestosteronの使用範圍がせまくなつてしまうのであるが,最近Methylandro-stendiol (M.A.D)なる有力な蛋白質同化作用促進物質が明らかにされた。このSteroidは1935年Ruzickaににより合成されたもので,Methylte-stosteron (M.T.S)に極く類似の構造式を示し,蛋白質同化作用は極めて強く,これに反して男性化作用は弱いものである。
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