文献詳細
連載 Estrogen Series・149
卵巣予備機能のテストとその解釈─米国生殖医学学会のPractice Committeeによる意見
著者: 矢沢珪二郎1
所属機関: 1ハワイ大学
ページ範囲:P.344 - P.345
文献概要
卵胞数は胎児がまだ胎内にある妊娠18〜20週で最大に達するが,それ以後は閉経期に向かい減少の一途をたどる.その減少の割合は主に遺伝子により決定され,妊娠,授乳,経口避妊薬の使用などには影響されない.女性が初潮以後,生殖期に入るまでに,ほとんどの卵胞は失われてしまう.卵巣手術,化学療法,放射線療法,卵巣血流に対する障害などにより卵胞の喪失は加速する.さらに一定の染色体異常(45XO, FMR1変異)などは卵胞の喪失を加速する.
卵胞は波状に成長し,primordial follicleから排卵までは3か月を要する.卵胞成長の最終段階においては,さまざまなホルモンや卵巣と脳下垂体の相互作用により調節される.その最後の2週間には排卵すべき卵胞が選択され,排卵に至る.
参考文献
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