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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科70巻9号

2016年09月発行

文献概要

今月の臨床 卵管は脇役か?─その生理と病態 卵管の病理

卵管鏡下卵管形成術─適応と成績

著者: 末岡浩1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.837 - P.841

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●卵管病変に対する治療は,病態によって選択する.卵管病変の治療は卵管内腔と外面の病変によってアプローチと手法が異なる.卵管周囲病変,卵管留水症は一般的に腹腔鏡手術により治療を行う.

●卵管鏡下卵管形成術 : 卵管内腔に挿入するフレキシブルな卵管鏡と,卵管内腔へシステムを安全に導入するためのバルーンカテーテルを組み合わせた卵管カテーテルシステムを用いて行う,卵管鏡下卵管形成術は,卵管内腔の観察と同時に治療が可能である.

●病変の部位の頻度 : 病変部位は,近位部の卵管病変の頻度が高く,左右ともに間質部である場合が最も多く,ともに峡部である場合がそれに次いでいる.検査で卵管通過性が確認されていても,潜在的な狭窄をきたす癒着病変も存在する.

参考文献

1)末岡 浩,他 : 卵管鏡下卵管形成(FT)システムの臨床評価.基礎と臨床28 : 3001─3013, 1994
2)Sueoka K, et al : Falloposcopic tuboplasty for bilateral tubal occlusion. A novel infertility treatment as an alternative for in-vitro fertilization? Hum Reprod 13 : 71−74, 1998
3)末岡 浩 : 卵管鏡.産婦人科内視鏡下手術スキルアップ.改訂第2版(日本産科婦人科内視鏡学会 編)pp158─166,メジカルビュー社,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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