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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科71巻12号

2017年12月発行

今月の臨床 あなたと患者を守る! 産婦人科診療に必要な法律・訴訟の知識

生殖医療にかかわる法的問題

配偶子や胚の凍結保存に関連して生じる法律上の問題─法律的な考え方と「会告」の問題点

著者: 宗像雄1

所属機関: 1関谷法律事務所

ページ範囲:P.1150 - P.1156

文献概要

●わが国では,法律上の母子関係は「分娩行為」を基準として決定される.それゆえ,凍結保存された配偶子や胚を用いることができるのは,子を懐胎し出産することが可能な女性に限られる.

●日本産科婦人科学会の「会告」の内容には,次のような問題がある.
①凍結保存された配偶子や胚を用いることができる者に関し,「夫婦」に限定せず,配偶者をもたない女性を含めるべきである.
②子の出産のために用いられる卵子や胚に関し,子を懐胎し出産する女性に由来するものに限定せず,他人由来の卵子や胚を含めるべきである.
③提供精子を用いた人工授精(AID)を行うことを認める以上,法律上の父子関係を「遺伝的なつながり」から切り離す法制度が必要であるうえ,併せて実施した医師を保護するうえで十分な手当てを行うべきである.

参考文献

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宗像 雄 : 生殖細胞の保存と利用をめぐる法律上の問題点.産婦の実際59 : 2147─2158,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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