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文献概要
増刊号 産婦人科画像診断トレーニング─この所見をどう読むか? 悪性腫瘍
症例:卵巣がん➊
著者: 棚瀬康仁1
所属機関: 1奈良県立医科大学産科婦人科学教室
ページ範囲:P.299 - P.304
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症例
患者 57歳,2回経産婦.
既往歴 特記すべきことなし.
現病歴 2か月前より腹部膨満と頻尿を主訴に近医を受診したところ,骨盤内腫瘍を指摘され,精査目的で当科に紹介となる.ここ数年は婦人科検診を受けたことがなく,腹部膨満以外の自覚症状はなかった.診察上は下腹部に超手拳大の弾性軟,可動性不良の腫瘤を触知し,圧痛は認めなかった.経腟超音波検査で長径10cm大の囊胞性腫瘤を認め,一部に隆起性病変を疑う所見を認めた.卵巣がんを疑い骨盤造影MRIを施行した.その一部を図1に示す.CA125は35IU/Lで,その他の腫瘍マーカー,血液検査に異常を認めなかった.
家族歴 父親が膀胱がん,母方祖母に胃がん.
Q この画像の悪性を疑う所見はどこか?
解答,解説は次のぺージに☞
症例
患者 57歳,2回経産婦.
既往歴 特記すべきことなし.
現病歴 2か月前より腹部膨満と頻尿を主訴に近医を受診したところ,骨盤内腫瘍を指摘され,精査目的で当科に紹介となる.ここ数年は婦人科検診を受けたことがなく,腹部膨満以外の自覚症状はなかった.診察上は下腹部に超手拳大の弾性軟,可動性不良の腫瘤を触知し,圧痛は認めなかった.経腟超音波検査で長径10cm大の囊胞性腫瘤を認め,一部に隆起性病変を疑う所見を認めた.卵巣がんを疑い骨盤造影MRIを施行した.その一部を図1に示す.CA125は35IU/Lで,その他の腫瘍マーカー,血液検査に異常を認めなかった.
家族歴 父親が膀胱がん,母方祖母に胃がん.
Q この画像の悪性を疑う所見はどこか?
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参考文献
1)Takeuchi M, et al : Malignant transformation of pelvic endometriosis : MR imaging findings and pathologic correlation. Radio Graphics 26 : 407─412, 2006
2)秋田大宇,他 : 子宮内膜症性嚢胞と卵巣悪性腫瘍の画像診断.産と婦10 : 1217─1224, 2012
3)Tanaka YO, et al : Ovarian carcinoma in patients with endometriosis : MR imaging findings. AJR Am J Roentgenol 175 : 1423─1430, 2000
4)McDermott S, et al : MR imaging of malignancies arising in endometriomas and extra-ovarian endometriosis. Radiographics 32 : 845─863, 2012
5)Tanaka YO, et al : MRI of endometriotic cysts in association with ovarian carcinoma. AJR Am Roentgenol 194 : 355─361, 2010
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