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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科71巻5号

2017年05月発行

今月の臨床 万能幹細胞・幹細胞とゲノム編集─再生医療の進歩が医療を変える

産婦人科領域における再生医療とゲノム編集

ヒト受精胚におけるゲノム編集とその倫理的課題

著者: 山本圭一郎1 伊吹友秀2

所属機関: 1国立国際医療研究センター・メディカルゲノムセンター 2東京理科大学理工学部

ページ範囲:P.471 - P.475

文献概要

●ヒト受精胚を対象とするゲノム編集技術利用には,基礎研究,治療を目的とする臨床応用,エンハンスメント的な臨床応用の各段階で倫理的な課題がありうる.

●基礎研究の段階では,ゲノム編集研究に用いるヒト受精胚の入手のあり方,余剰胚利用の是非,ヒト受精胚への人為的操作などが倫理的課題となる.

●治療およびエンハンスメントの段階においては,安全性や有効性,責任の所在,優生思想ないし優生学,諸々の格差や差別の助長,世代や地域を越えた不可逆的な影響などに関する倫理的課題がありうると予想される.

参考文献

1)日本産科婦人科学会,会告(http://www.jsog.or.jp/ethic/H25_6_hitoseishiranshijyuseiran.html 2017年1月23日最終閲覧)
2)日本遺伝子細胞治療学会,声明(http://jsgt.jp/INFORMATION/statement_jap_vers.pdf 2017年1月23日最終閲覧)
3)小林雅一 : ゲノム編集とは何か─「DNAのメス」クリスパーの衝撃.講談社現代新書,2106
4)NHK「ゲノム編集」取材班 : ゲノム編集の衝撃 :「神の領域」に迫るテクノロジー.NHK出版,2016
5)On Human Gene Editing : International Summit Statement (http://www8.nationalacademies.org/onpinews/newsitem.aspx?RecordID=12032015a 2017年1月23日最終閲覧)
6)Reardon S : Global summit reveals divergent views on human gene editing. Nature 525 : 173, 2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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