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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科71巻6号

2017年06月発行

今月の臨床 周産期メンタルヘルスケアの最前線─ハイリスク妊産婦管理加算を見据えた対応をめざして

病態別の管理

若年者に対する性虐待への対応

著者: 高橋幸子1

所属機関: 1埼玉医科大学病院産婦人科

ページ範囲:P.553 - P.557

文献概要

●出産となる場合,母親学級は個別で受けることができるよう配慮し,入院は産科病棟以外が望ましい.できれば無痛分娩での対応とする.低身長により帝王切開を行うこともある.特別養子縁組となる場合はグリーフケアを行う.

●中絶となる場合も出産となる場合も,被性虐待児に対する一般的なメンタルサポートを行う.ボディイメージの回復をサポートする声掛けを.

●性虐待による妊娠を防ぐために,社会全体が性虐待に対する認識をもつ.性虐待があるときは周囲の大人に助けを求められるよう,10歳頃にはプライベートゾーンについての集団教育を行う.

参考文献

1)ニューヨーク州保健省・社会福祉省(編) : 子供への性犯罪に関する医療プロトコル日本語版.女性の安全と健康のための支援教育センター,2008
2)八木修司,他 : 性的虐待を受けた子供への自動福祉施設の生活支援と心理ケア─情緒障害児短期治療施設の取り組みを中心に.子どもの虐待とネグレクト13 : 199─207, 2011
3)中村敦彦 : 名前のない女たち─セックス依存症編.宝島SUGOI文庫,2012
4)楠本裕紀,他 : 性的虐待の医学的アセスメントおよび身体的医学的治療─SACHICO(Sexual Assault Crisis Healing Intervention Center Osaka)の取り組みも併せて.子どもの虐待とネグレクト13 : 191─198, 2011
5)メグ・ヒックリング : メグさんの女の子・男の子からだBOOK.築地書館,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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