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今月の臨床 「産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017」の新規項目と改正点 CQ606(改訂)
妊娠中にHBs抗原陽性が判明した場合は?
著者: 飯塚美徳1
所属機関: 1千葉市立海浜病院産科
ページ範囲:P.757 - P.760
文献購入ページに移動●HBs抗原陽性が判明した場合,母体の健康維持目的に肝臓専門医への受診を勧める.
●HBs抗原陽性の妊婦には母子感染予防を確実に行うために,B型肝炎母子感染防止対策の内容を理解させ,新生児は小児科と連携しながら管理する.
●妊婦以外の同居家族にHBVキャリアがいる場合には,出生直後からの新生児へのHBワクチン接種を勧める.
●HBs抗原陽性の妊婦には母子感染予防を確実に行うために,B型肝炎母子感染防止対策の内容を理解させ,新生児は小児科と連携しながら管理する.
●妊婦以外の同居家族にHBVキャリアがいる場合には,出生直後からの新生児へのHBワクチン接種を勧める.
参考文献
1)厚生労働省雇用均等・児童家庭局母子保健課長 : B型肝炎母子感染防止対策の周知徹底について.雇児母発 ; 第0427002号,2004
2)日本小児科学会 : B型肝炎ウイルス母子感染予防のための新しい指針.http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/HBV20131218.pdf
3)Njei B, et al : Comparative efficacy of antiviral therapy in preventing vertical transmission of hepatitis B : a network meta-analysis. Liver Int 36 : 634─641, 2016
4)Greenup AJ, et al : Efficacy and safety of tenofovir disoproxil fumarate in pregnancy to prevent perinatal transmission of hepatitis B virus. J Hepatol 61 : 502─507, 2014
5)Pan CQ, et al : Tenofovir to prevent hepatitis B transmission in mothers with high viral load. N Engl J Med 374 : 2324─2334, 2016
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