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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科71巻8号

2017年08月発行

文献概要

連載 Obstetric News

産後うつ病

著者: 武久徹1

所属機関: 1武久レディースクリニック

ページ範囲:P.778 - P.780

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 産後精神医学障害は,近年頻度が増加していることから,多くの注目を集めている.世界保健機関(WHO)によると,米国におけるうつ病に関する直接医療費は300億ドルであり,うつ病は女性の最多障害原因である.女性の最高15%が産後うつ病と診断される.産後うつ病の危険因子には,社会的支援不足,妊娠中の大きな人生の出来事またはストレス要因,産後うつ病の既往歴,若年,肉体的または性的酷使,そして計画外の妊娠が含まれる.

 分娩後のエストロゲンとプロゲステロンの減少が原因となっている可能性があるという仮説があるが,産後うつ病の病因は不明である.遺伝的感受性と大きな人生の出来事も産後うつ病の病因となっている可能性がある.妊娠中と分娩後は患者が頻繁に産婦人科医または他の医療従事者と接触するため,女性のうつ病を調べる理想的な時期である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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