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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科72巻1号

2018年01月発行

文献概要

合併増大号 今月の臨床 産婦人科感染症の診断・管理─その秘訣とピットフォール 周術期感染症を含む重症感染症

劇症型A群レンサ球菌感染症(GAS)

著者: 石橋理子1 喜多恒和1

所属機関: 1奈良県総合医療センター産婦人科

ページ範囲:P.166 - P.171

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●劇症型GAS感染症はきわめて稀ではあるが,いったん発症すると高頻度に母体死亡に至る.初発症状は非特異的であり,重症感染を疑った場合にはGAS感染を念頭に置く.

●起炎菌の確定診断を待つことなく速やかに抗菌薬治療を開始し,敗血症性DICの有無を早期に判断し,集中管理およびDIC治療を行うことが最も重要である.

参考文献

1)清水可方,他 : A群溶血性連鎖球菌によるToxic shock like syndromeの1例.感染症学雑誌67 : 236─239,1993
2)清水可方,他 : 本邦における劇症型A群レンサ球菌感染症の現況と診断基準案の提示.感染症学雑誌72 : 258─265, 1998
3)宇田川秀雄,他 : A群溶連菌による重大な分娩合併症─妊娠末期の母児死亡3例について─.日産婦誌49 : 125─128, 1997
4)奥野ルミ,他 : わが国における過去10年間の劇症型A群レンサ球菌感染症患者由来GASに関する疫学調査.感染症学雑誌78 : 10─17, 2004
5)宇田川秀雄 : 周産期感染症各論 A群連鎖球菌.産婦の実際55 : 363─70, 2006
6)Udagawa H,et al : Serious groupA streptococcal infection aroung delivery. Obstet Gynecol 94 : 153─157, 1999
7)河元 洋,他 : 産褥期に発症した劇症型A群レンサ球菌感染症の一例.日本周産期新生児医学会雑誌51 : 1099─1104, 2015
8)日本集中治療医学会Sepsis Registry委員会 : 日本版敗血症診療ガイドライン,日集中医誌20 : 124─173, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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