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今月の臨床 糖代謝異常合併妊娠のベストマネジメント─成因から管理法,母児の予後まで スクリーニングの基礎
妊娠中の糖代謝異常スクリーニングと診断の至適時期
著者: 成瀬勝彦1
所属機関: 1聖バルナバ病院
ページ範囲:P.966 - P.971
文献購入ページに移動●妊娠初期・中期の随時血糖法または50gGCTによるスクリーニングが基本となるが,その他にも臨床的な所見から耐糖能異常の有無に十分注意する.
●特に妊娠後期ではスクリーニングの方法が臨床所見中心になっていくため,超音波所見などで疑うものについては診断検査を勧めるのがよい.
●スクリーニング陽性での診断検査は75gOGTTによるが,妊娠初期で診断基準に達しない例でも妊娠中期以降の発症がありうるため,再度のOGTTを躊躇しない.
●特に妊娠後期ではスクリーニングの方法が臨床所見中心になっていくため,超音波所見などで疑うものについては診断検査を勧めるのがよい.
●スクリーニング陽性での診断検査は75gOGTTによるが,妊娠初期で診断基準に達しない例でも妊娠中期以降の発症がありうるため,再度のOGTTを躊躇しない.
参考文献
1)CQ005-1 「妊婦の糖代謝異常スクリーニングと診断のための検査は?」.産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017.日本産科婦人科学会,2017
2)難波光義,他(編著): 妊娠糖尿病のスクリーニング.「妊娠と糖尿病」母児管理のエッセンス.pp149─153,金芳堂,2013
3)IADPSG Consensus Panel : International Association of Diabetes and Pregnancy Study Groups(IADPSG) recommendations on the diagnosis and classification of hyperglycemia in pregnancy. Diabetes Care 33 : 676─682, 2010
4)HAPO Study Cooperative Research Group, et al : Hyperglycemia and adverse pregnancy outcomes. N Engl J Med 358 : 1991─2002, 2008
5)Benhalima K, et al : A proposal for the use of uniform diagnostic criteria for gestational diabetes in Europe : an opinion paper by the European Board&College of Obstetrics and Gynaecology(EBCOG). Diabetologia 58 : 1422─1429, 2015
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