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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科72巻11号

2018年11月発行

今月の臨床 男性不妊アップデート─ARTをする前に知っておきたい基礎知識

ARTと長期予後

未熟雄性配偶子を用いた不妊治療の可能性

著者: 田中温1

所属機関: 1セントマザー産婦人科医院

ページ範囲:P.1120 - P.1126

文献概要

●造精細胞の中で円形精子細胞を正確に見つけることが本治療の最も大事な点である.円形精子細胞と最も良く似た精祖細胞との違いが重要となり,両者の鑑別は大きさ,核膜,核小体の3項目で可能である.

●円形精子細胞にはスパームファクターが十分でないため,卵子の活性化が十分に起きない.ROSIでは卵子の活性化が必要で,現在のところ電気刺激が最も効果がある.

●現在われわれは電気刺激の至適条件を模索している.最終的には電気刺激に代わって,マウスにおける塩化ストロンチウムのような培養液の中に浸漬するだけで活性化が起こる方法を見つけていきたい.

参考文献

1)Willott GM : Frequency of azoospermia. For Sci Int 20 : 9─10, 1982
2)Jarvi K, et al : CUA Guideline : The workup of azoospermic males. Can Urol J 4 : 163─167, 2010
3)Tanaka A, et al : Fourteen babies born after round spermatid injection into human oocytes. Proc Natl Acad Sci U S A 24 : 14629─14634, 2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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