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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科72巻2号

2018年03月発行

文献概要

今月の臨床 ホルモン補充療法ベストプラクティス─いつから始める? いつまで続ける? 何に注意する? 効果と注意点(発がんリスクを除いて)

効果が期待できる閉経周辺期の症状

著者: 牧田和也1

所属機関: 1牧田産婦人科医院

ページ範囲:P.232 - P.237

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●HRTの治療効果が期待できる閉経周辺期の症状には,更年期障害,気分障害,皮膚症状,性器萎縮が当てはまる.

●ホットフラッシュを中心とした更年期障害や性器萎縮に対するHRTの治療効果は周知の事実であるが,それ以外にも睡眠障害,精神的症状,関節・四肢痛に有効な場合がある.

●HRTにより,更年期の抑うつ気分または抑うつ症状は改善するが,うつ病に対する効果は一定しない.

●皮膚組織に対するHRTの効果は証明されているが,積極的にHRTを推奨するには臨床データが十分でない.

参考文献

1)日本産科婦人科学会/日本更年期医学会(編) : ホルモン補充療法ガイドライン2009年度版.日本産科婦人科学会,2009
2)日本産科婦人科学会/日本女性医学学会(編) : ホルモン補充療法ガイドライン2012年度版.日本産科婦人科学会,2012
3)日本女性医学学会(編集・監修) : ホルモン補充療法ガイドライン2017年版.日本産科婦人科学会事務局,2017
4)Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition(DSM-5), American Psychiatric Association, Washington DC, 2013
5)牧田和也,他 : 更年期女性における皮膚の変化に関する検討.日更年医誌2 : 166─172, 1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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