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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科72巻3号

2018年04月発行

文献概要

今月の臨床 ここが知りたい! 早産の予知・予防の最前線 早産の予知

Q. 子宮頸管長の正しい測定法とその臨床的意義は?

著者: 山下隆博1

所属機関: 1総合母子保健センター愛育病院

ページ範囲:P.302 - P.307

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〈Answer〉

子宮頸管長短縮は早産予知マーカーとして非常に有用です.膀胱が空虚の状態で経腟プローブを腟内に挿入します.挿入の深さ,向きを調節し,子宮頸管の全長を描出します.頸管を圧迫しないようプローブを押す力を加減します.画面上頸管を十分な大きさに拡大し,頸管のコントラストがはっきりするよう周波数,ゲインを調節します.外子宮口から内子宮口までトレース,または二直線の合計で長さを計測します.その際,腟後壁を含めて計測しないよう,外子宮口の位置に注意します.また妊娠初期〜中期には子宮体部下部がまだ開大していないため,頸管腺領域を参考に内子宮口の位置を決定します.子宮底,あるいは恥骨上を軽く圧迫するpressure testを行い,再度頸管長を計測します.

参考文献

1)日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会(編集・監修) : 産婦人科診療ガイドライン─産科編 2017,CQ302.日本産科婦人科学会,2017
2)Shiozaki, et al : Multiple pregnancy, short cervix, part-time worker, steroid use, low educational level and male fetus are risk factors for preterm birth in Japan : a multicenter, prospective study. J Obstet Gynaecol Res 40 : 53─61, 2014
3)Romero R, et al : Vaginal progesterone for preventing preterm birth and adverse perinatal outcomes in singleton gestations with a short cervix : a meta-analysis of individual patient data. Am J Obstet Gynecol. 2017 Nov 16, pii : S0002─9378(17)32343─8. doi : 10.1016/j.ajog.2017.11.576

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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