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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科72巻4号

2018年04月発行

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!

【症状編】代表的な症状からの疾患鑑別 《婦人科外来》

帯下異常

著者: 江川美保1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科婦人科学産科学

ページ範囲:P.16 - P.19

文献概要

鑑別診断のポイント
❖帯下の増量,悪臭,膿性変化やそれに伴う不快感などの帯下異常・腟炎症状は最も頻度の高い婦人科的愁訴の1つであるが,その原因として細菌性腟症,外陰腟カンジダ症,腟トリコモナス症の3つが90%以上を占める1)
❖そのほか,年齢やsexual activityなどの背景因子および外陰・腟・子宮腟部の診察所見により,低エストロゲン状態に伴う萎縮性腟炎やクラミジア,淋菌による子宮頸管炎も念頭におく必要がある.
❖上記疾患は無自覚・無症候性であることもある.産婦人科プライマリ・ケア診療に際しては本人の訴えがなくても,骨盤内炎症性疾患への進展リスクや,妊婦においては妊娠経過や児へのリスクも念頭において適切に診断すべきである.

参考文献

1)Egan ME, et al : Diagnosis of vaginitis. Am Fam Physician 62 : 1095─1104, 2000
2)The American College of Obstetricians and Gynecologists : Guidelines for Women's Health Care, A Resource Manual, 4th Edition. pp615─617, 2014
3)Workowski KA, et al : Centers for Disease Control and Prevention(CDC) : Sexually transmitted diseases treatment guidelines, 2015.MMWR Recomm Rep 64 : 55─60, 2015
4)日本性感染症学会 : 性感染症診断・治療ガイドライン2016.日性感染症会誌27(1): 30─32,83─86,2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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