臨床婦人科産科72巻4号

2018年04月発行

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック！

【疾患編3】周産期 《周産期疾患》

異所性妊娠

著者： 難波聡¹ 岡島多希¹

所属機関： ¹埼玉医科大学病院産婦人科

ページ範囲：P.192 - P.195

文献概要

外来管理のポイント
❖異所性妊娠の可能性を考慮して外来で血中hCG測定を行った場合には，本人が来院しなくとも，結果が出次第ただちに値を確認すべきである．
❖異所性妊娠が疑われ，外来管理を行う場合には，腹痛などの起こりうる症状，発症時の連絡先の説明など，患者とのコミュニケーションを十分に行う．できれば注意事項を文書にして渡すのが望ましい．
❖外来で薬物療法や待機療法の管理を行う際，腹腔内出血により急激に状態が悪化することがあるので，緊急手術対応が可能な条件下で行うことが必要である．

参考文献

1）日本産科婦人科内視鏡学会 : 卵管妊娠に対する腹腔鏡下手術のガイドライン，2007

2）渡辺　正，他 : 卵管膨大部妊娠に対する腹腔鏡下卵管切開術の検討─卵管切開術にMTX局注を併用する有用性．日産婦内視鏡会誌22 : 215─218, 2006

3）ACOG Practice Bulletin : Medical management of ectopic pregnancy. 2008

4）RCOG Guideline No.21 : The management of tubal pregnancy. 2010