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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科72巻4号

2018年04月発行

文献概要

増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック! 【疾患編3】周産期 《周産期疾患》

周産期心筋症

著者: 松永茂剛1 中村永信1

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター総合周産期母子医療センター

ページ範囲:P.230 - P.235

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外来管理のポイント
❖周産期心筋症の初発症状は感冒様症状に類似しているため,同主訴で来院した患者の診察にあたっては周産期心筋症を念頭におく必要がある.
❖心不全既往のない妊娠後期の妊婦や産褥婦に,息切れや咳嗽,浮腫を認める場合には周産期心筋症を疑い精査を行う.心不全診断時の心機能が母体の予後と相関する.
❖周産期心筋症に対する初期治療は,診断と治療を同時に進行すべきであり,外来対応においてはリーダー医師のもとに産科医師のほか,救急科医,循環器科医,麻酔科医などが連携したチーム医療を必要とするため,集学的治療が可能な施設での管理が望ましい.

参考文献

1)吉松 淳,他 : PREACHER周産期心筋症(産褥心筋症)の発症に関する前向き研究.http://周産期心筋症.com(Accessed November 11 2017)
2)Hilfiker-Kleiner D, et al : A cathepsin D-cleaved 16 kDa form of prolactin mediates postpartum cardiomyopathy. Cell 128 : 589─600, 2007
3)Sliwa K, et al : Evaluation of bromocriptine in the treatment of acute severe peripartum cardiomyopathy : a proof-of-concept pilot study. Circulation 121 : 1465─1473, 2010
4)Lee YZJ, et al : The role of genetics in peripartum cardiomyopathy. J Cardiovasc Transl Res 10 : 437─445, 2017
5)和泉 徹,他 : 急性心不全治療ガイドライン(2011年改訂版).循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2010年合同研究班報告).2013
6)国立循環器病サービス : 周産期心筋症・平成21年度全国調査結果 http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/target-doctor/peripartum-cardiomyopathy.html

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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