文献詳細
文献概要
増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック! 【疾患編5】性感染症
クラミジア感染症
著者: 岩破一博1
所属機関: 1京都府立医科大学医学部看護学科医学講座産婦人科学
ページ範囲:P.368 - P.371
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❖クラミジア(CT)感染症は,定点報告では減少しているとされているが,性感染症発症受診者の年間推計数の推移,妊婦,郵送検査などでは増加傾向にあるので注意が必要である.
❖CTの検査法には,分離培養法,遺伝子検査法,抗原検出法,血清診断法などがある.各種ガイドラインでは,核酸増幅法が感度と特異性が高く,検体の保存や搬送も容易であることから推奨されている.
❖CTの治療は,アジスロマイシン1,000mg(単回投与)がfirst choiceで,妊婦でも,アジスロマイシンが推奨されている.またパートナーの治療を同時に行わなければならない.
❖クラミジア(CT)感染症は,定点報告では減少しているとされているが,性感染症発症受診者の年間推計数の推移,妊婦,郵送検査などでは増加傾向にあるので注意が必要である.
❖CTの検査法には,分離培養法,遺伝子検査法,抗原検出法,血清診断法などがある.各種ガイドラインでは,核酸増幅法が感度と特異性が高く,検体の保存や搬送も容易であることから推奨されている.
❖CTの治療は,アジスロマイシン1,000mg(単回投与)がfirst choiceで,妊婦でも,アジスロマイシンが推奨されている.またパートナーの治療を同時に行わなければならない.
参考文献
1)Dean D, et al : Evidence for long-term cervical persistence of Chlamydia trachomatis by omp1 genotyping. J Infect Dis 182 : 909─916, 2000
2)Curtis AH : A case of adhesions in the right upper quadrant. JAMA 94 : 1221─1222, 1930
3)Fitz-Hugh T Jr : Acute gonococcic peritonitis of the right upper quadrant in women. JAMA 102 : 2094─2096, 1934
4)Iwasaku K, et al : Chlamydial Proctitis in Patients with Chlamydial Cervicitis. Int STD Res Rev 3 : 8─13, 2015
5)岩破一博 : 性感染症の動向.日女性医会誌24 : 223─227,2017
6)岩破一博 : 性感染症検査の標準化 クラミジア,淋菌,マイコプラズマの遺伝子診断.日性感染症会誌26 : 35─40, 2015
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8)日本性感染症学会 : 性感染症 診断・治療ガイドライン.2016(http://jssti.umin.jp/pdf/guideline-2016.pdf)
9)中島 研 : 抗菌薬.薬物治療コンサルテーション妊娠と授乳(伊藤真也,他 編).pp132─153,南山堂,2014
10)ジーンキューブ®クラミジア・トラコマチス(http://www.toyobo.co.jp/seihin/dsg/rinsyou/img/chlamydia.pdf)
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