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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科72巻6号

2018年06月発行

連載 Estrogen Series・171

PCOS その1

著者: 矢沢珪二郎1

所属機関: 1ハワイ大学

ページ範囲:P.612 - P.613

文献概要

 今までのPCOS(polycystic ovarian syndrome)の診断名は,その診断名の刻印を押された若い女性たちにとって,不必要な負担を強いるものではないか,と考える医師は多いのではないか?

 確かにPCOSの典型をみると,アンドロゲン増加,生殖障害,長期的な心血管障害,2型糖尿病など,アンドロゲンの過剰が中心的な症状をもたらしている.しかし,最近見直されたアンドロゲン過剰によらないPCOS診断は,多くの女性,特に若い女性に肉体的,精神的負担を(不必要に)与えるものと考えられる.最近の調査によれば,米国の十代女性の21%がPCOSの診断をつけられる可能性がある.これは今から20年前になされたNIHの同様な調査の結果が4〜6%であったことを考えると,大変なPCOS診断の増加である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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