文献詳細
合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて
骨盤底臓器の生理機能
文献概要
●「下部直腸・肛門」は消化管の最下端にあり,便の禁制および排泄という機能を有し,生活の質を維持するうえで重要な臓器である.
●便の禁制には,内外肛門括約筋による持続的収縮,外肛門括約筋による随意的収縮,さらには恥骨直腸筋が関与する肛門直腸角の鋭角化やflap valve mechanismなどが重要な役割を果たしている.
●便の排泄は排便反射によってなされるが,そのメカニズムは複雑であり,多岐にわたる機能の協調作用が必要である.
●便の禁制には,内外肛門括約筋による持続的収縮,外肛門括約筋による随意的収縮,さらには恥骨直腸筋が関与する肛門直腸角の鋭角化やflap valve mechanismなどが重要な役割を果たしている.
●便の排泄は排便反射によってなされるが,そのメカニズムは複雑であり,多岐にわたる機能の協調作用が必要である.
参考文献
1)舛森宏次,他:肛門診療に必要な肛門管の解剖と生理.臨外59:957-963, 2004
2)寺本龍生:直腸肛門の解剖.臨外63(増刊号):11-19, 2008
3)秋田恵一:骨盤内臓の基本的解剖.大腸肛門病ハンドブック(辻仲康伸 編).pp11-30,医学書院,2011
4)丸山 聡:肛門直腸の生理.臨外63(増刊号):23-28, 2008
5)高橋知子:便失禁における各検査の役割と実際.日本大腸肛門病会誌68:940-945, 2015
6)味村俊樹:国際失禁会議(ICI)における便失禁診療ガイドライン.日本大腸肛門病会誌68:928-939, 2015
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