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合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて 疾患各論:骨盤臓器脱
骨盤臓器脱に対する外科的治療:経腟メッシュ手術―人工物を用いる経腟再建手術とFDAのアラート後の対応について
著者: 木村俊夫1
所属機関: 1市立芦屋病院産婦人科
ページ範囲:P.67 - P.73
文献購入ページに移動●FDAのアラート以降の骨盤臓器脱に対する経腟メッシュ手術の評価は,前腟壁下垂ではNTRより合併症による再手術が多いが有効性は認められている.一方,後腟壁下垂ではメッシュの有効性は認められていない.
●後腟壁の整復はNTRでも対応可能であり,NTRにはメッシュにはない利点もあるため,メッシュは前腟壁に制限して後腟壁の補強はNTRで行う.
●TVMでは膀胱側腔を大きく展開し骨盤側壁までメッシュを広げるが,メッシュサイズを小さくして側方剝離を制限することで合併症を減らすことができる.
●後腟壁の整復はNTRでも対応可能であり,NTRにはメッシュにはない利点もあるため,メッシュは前腟壁に制限して後腟壁の補強はNTRで行う.
●TVMでは膀胱側腔を大きく展開し骨盤側壁までメッシュを広げるが,メッシュサイズを小さくして側方剝離を制限することで合併症を減らすことができる.
参考文献
1)Nichols DH, et al:Vaginal surgery(4th edition)WILLAM and WILKINS, 1996
2)Maher C, et al:Surgery for women with anterior compartment prolapse. Cochrane Database Syst Rev 11:CD004014, 2016
3)Maher C, et al:Surgery for women with apical vaginal prolapse. Cochrane Database Syst Rev 10:CD012376, 2016
4)Maher C, et al:Transvaginal mesh or grafts compared with native tissue repair for vaginal prolapse. Cochrane Database Syst Rev 2:CD012079, 2016
5)ACOG PRACTICE BULLETIN pelvic organ prolapse No.185 Nov 2017
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