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合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて 疾患各論:下部尿路症状
膀胱腟瘻の診断と治療
著者: 嘉村康邦1
所属機関: 1四谷メディカルキューブ泌尿器科
ページ範囲:P.98 - P.106
文献購入ページに移動●先進国におけるVVFはほとんどが子宮摘出に伴うとされ,特に腹腔鏡下子宮摘出後に発生が多いことからenergy deviceの使用法に注意すべきである.
●子宮摘出後のVVFは膀胱後三角部正中付近に瘻孔が位置することが多く,手術侵襲の低い経腟的修復がよい適応となる.
●膀胱腟瘻閉鎖術はその件数はきわめて少なく習熟するのが難しいため,患者を集約化し熟達した術者が施行するのが望ましい.
●子宮摘出後のVVFは膀胱後三角部正中付近に瘻孔が位置することが多く,手術侵襲の低い経腟的修復がよい適応となる.
●膀胱腟瘻閉鎖術はその件数はきわめて少なく習熟するのが難しいため,患者を集約化し熟達した術者が施行するのが望ましい.
参考文献
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