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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科73巻2号

2019年03月発行

文献概要

連載 Estrogen Series・179

米国におけるテストステロン処方の増減

著者: 矢沢珪二郎1

所属機関: 1ハワイ大学

ページ範囲:P.276 - P.277

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 米国では,テストステロン(testosterone)の使用は2001年から2011の10年間に,実に3倍に増加した.アンドロゲンは性的ポテンシーの増大,またボディビル・重量挙げでの筋力増強などに際して有効な増強剤として,米国で10年間以上使用されてきた.実際,アンドロゲンまたはテストステロンはさまざまなスポーツにおいてプロでもアマチュアでも頻用されているらしい.アンドロゲンは経皮的に自己投与が可能なため,簡便で今でも使用者は多いが,これらのテストステロン使用は,その大部分が明瞭な医学的適応がないもの,とみられている.

 さらに2013年および2014年に,テストステロン使用者に心筋梗塞および脳卒中がより多くみられるとの報告が発表された.また,米国FDAは2014年1月31日付けのSAFETY BULLETINにて,テストステロン使用の安全性の問題を取り上げた.

参考文献

1)Testosterone Prescribing in the UnitedStates. 2002-2016. JAMA July 10, 2018
2)FDA Safety Bulletin Jan 31, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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