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連載 Obstetric News
誘発分娩を考える(4)―陣痛誘発と産科合併症
著者: 武久徹1
所属機関: 1武久レディースクリニック
ページ範囲:P.396 - P.397
文献購入ページに移動 陣痛誘発はさまざまな妊娠週数で行われるが,多くの母体と胎児状態に対し,産科医療の重要な問題点を含んでいる.
妊娠41週以降に合併症がない妊婦に対して行う陣痛誘発は,周産期罹患と死亡のリスクを減少させる可能性があることを示すデータもある.例えば,22の無作為化臨床試験を対象にしたメタ分析では,待機管理に比べ,妊娠41週以降の陣痛誘発は周産期死亡(相対リスク0.32),帝王切開率(相対リスク0.89),胎便吸引(相対リスク0.50)をそれぞれ有意に減少させたことが示されている.反対に,合併症がない妊娠で妊娠39週未満に行う陣痛誘発は,呼吸性合併症リスクの増加に関連するということは十分に確立されている.
妊娠41週以降に合併症がない妊婦に対して行う陣痛誘発は,周産期罹患と死亡のリスクを減少させる可能性があることを示すデータもある.例えば,22の無作為化臨床試験を対象にしたメタ分析では,待機管理に比べ,妊娠41週以降の陣痛誘発は周産期死亡(相対リスク0.32),帝王切開率(相対リスク0.89),胎便吸引(相対リスク0.50)をそれぞれ有意に減少させたことが示されている.反対に,合併症がない妊娠で妊娠39週未満に行う陣痛誘発は,呼吸性合併症リスクの増加に関連するということは十分に確立されている.
参考文献
ACOG PROLOG, Obstetrics,第8版,#121-123, 2018
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