臨床婦人科産科73巻4号

2019年04月発行

増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル Ⅱ．婦人科編 救急／時間外での対応法

卵管妊娠破裂／頸管妊娠出血

著者： 伊東宏絵¹

所属機関： ¹東京医科大学産科婦人科

ページ範囲：P.75 - P.79

当直医へのコール
◉患者は，激しい腹痛あるいはショックバイタルであることが多く，本人と意思疎通が不可能なことも想定される．
◉必要な情報として，意識レベル（JCS），最終月経と妊娠の可能性，貧血の有無などについて確認する．
◉本疾患では，迅速に処置を行う必要があるので，自施設での対応が可能かどうか判断し，可能であればただちに人員および手術室の確保に努める．

参考文献

1）井坂惠一 : 産科疾患の診断・治療・管理　異常妊娠　子宮外妊娠・頸管妊娠．日産婦会誌59 : 672-681，2007

2）Kirk E, et al : The conservative management of cervical ectopic pregnancies. Ultrasound Obstet Gynecol 27 : 430-437, 2006

3）高江洲陽太郎，他 : 帝王切開瘢痕部妊娠の3例．産婦実際60 : 1247-1251，2011

4）藤本征一郎，他 : 卵管妊娠における卵管保存療法．臨婦産43 : 575-585，1989

5）Stovall TG, et al : Single-dose methotrexate for treatment of ectopic pregnancy. Obstet Gynecol 77 : 754-757, 1991

6）堀　量博，他 : 保存的子宮外妊娠におけるMTX大量筋注療法の有用性について．日産婦関東連会誌30 : 566，1993

7）清水禄子，他 : MTX大量筋注療法により保存的治療し得た間質部妊娠の1例．産婦実際44 : 1969-1973，1995

8）薗田有加，他 : 子宮頸管妊娠に対しメソトレキセート局注し，妊孕能を温存できた1例．日産婦東京会誌61 : 392-395，2012