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増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル Ⅲ.産科編 周産期救急疾患への初期対応
常位胎盤早期剝離
著者: 進藤亮輔1 青木茂1
所属機関: 1横浜市立大学附属市民総合医療センター総合周産期母子医療センター
ページ範囲:P.207 - P.210
文献購入ページに移動◉妊婦が腹痛・出血を訴える場合は,必ず常位胎盤早期剝離(以下早剝)を念頭に置いて可及的速やかに来院を指示し,診察を行う.
◉性器出血を生じないタイプの早剝の場合,切迫早産や前駆陣痛との鑑別は容易ではない.切迫早産の診断で他院より搬送されてくる症例についても,早剝の可能性を考慮する.
◉胎児機能不全を伴う早剝と診断した場合は,速やかな児の娩出を行う.播種性血管内凝固症候群(DIC)のハイリスクのため,凝固因子を含めた十分な輸血の手配,医療スタッフの招集が必要である.一方,子宮内胎児死亡の場合は娩出を焦らず,DICの治療を優先した管理を行う.
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