文献詳細
文献概要
増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル Ⅲ.産科編 分娩当直での緊急対応
臍帯下垂・脱出
著者: 仲村将光1
所属機関: 1昭和大学医学部産婦人科学講座
ページ範囲:P.235 - P.238
文献購入ページに移動当直医へのコール
◉妊産婦が破水時に「羊水以外のものを腟から触知する」と訴えた場合,また,助産師が触知した場合に,臍帯脱出を疑って当直医がコールされる.
◉分娩進行中に原因不明の一過性徐脈または徐脈を認めた場合に,臍帯下垂・脱出の可能性を考え,当直医がコールされることがある.その際には,カルテから子宮内での臍帯位置や臍帯付着部位を確認するよう指示したうえで訪室する.
◉コール内容から臍帯下垂・脱出と判断される場合は,児頭を下降させないよう骨盤高位や内診による児頭挙上を行いながら,マンパワーを確保し,超音波機器やcardiotocogram(CTG)を準備しておくように伝える.
◉妊産婦が破水時に「羊水以外のものを腟から触知する」と訴えた場合,また,助産師が触知した場合に,臍帯脱出を疑って当直医がコールされる.
◉分娩進行中に原因不明の一過性徐脈または徐脈を認めた場合に,臍帯下垂・脱出の可能性を考え,当直医がコールされることがある.その際には,カルテから子宮内での臍帯位置や臍帯付着部位を確認するよう指示したうえで訪室する.
◉コール内容から臍帯下垂・脱出と判断される場合は,児頭を下降させないよう骨盤高位や内診による児頭挙上を行いながら,マンパワーを確保し,超音波機器やcardiotocogram(CTG)を準備しておくように伝える.
参考文献
1)Hasegawa J, et al : Obstetric risk factors for umbilical cord prolapse : a nationwide population-basedstudy in Japan. Arch Gynecol Obstet 294 : 467-472, 2016
2)Hasegawa J, et al : Clinical risk factors for poor neonatal outcomes in umbilical cord prolapse. J Matern Fetal Neonatal Med 29 : 1652-1656, 2016
3)日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会(編) : 緊急時に備え,分娩室または分娩室近くに準備しておく医薬品・物品は? 産婦人科診療ガイドライン―産科編2017.pp243-245,日本産科婦人科学会,2017
4)Takita H, et al : Antenatal ultrasound screening using check listbefore delivery for predicting a non-reassuring fetalstatus during labor. J Matern Fetal Neonatal Med 31 : 1-6, 2018
5)Sano Y, et al : Incidence and risk factors of severe lacerations during forceps delivery in a single teaching hospital where simulation training is held annually. J Obstet Gynaecol Res 44 : 708-716, 2018
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