文献詳細
文献概要
増刊号 産婦人科救急・当直対応マニュアル Ⅲ.産科編 分娩当直での緊急対応
分娩時の大量出血/弛緩出血
著者: 堤誠司1
所属機関: 1山形大学医学部産科婦人科学講座
ページ範囲:P.261 - P.264
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◉「先ほど分娩された方が,ぐったりとした感じで全身倦怠感を訴えています.皮膚も湿潤していて,呼吸が速くなっています」
(全身状態が,通常の産後経過に比べ違和感がないかどうか?)
◉「分娩後の出血が持続しており,触診にて子宮の収縮が不良です」
(出血量の総量と時間当たりの出血量がどれくらいか?)
◉「血圧は○○/○○mmHg,脈拍は○○拍/分,酸素飽和度は○○%でショックインデックス(shock index : SI),JCSは○○です」
(見かけの出血量とバイタルサインの乖離がないか,意識状態の変化はどうか?)
当直医師の診察を依頼する際には,以上の情報を伝えてもらう.状況(S : situation),背景(B : back ground),評価(A : assessment),提案(R : recommen dation)のいわゆるSBARを用いて,シンプルかつ効果的に報告してもらうようにしておくことが有効である.
◉「先ほど分娩された方が,ぐったりとした感じで全身倦怠感を訴えています.皮膚も湿潤していて,呼吸が速くなっています」
(全身状態が,通常の産後経過に比べ違和感がないかどうか?)
◉「分娩後の出血が持続しており,触診にて子宮の収縮が不良です」
(出血量の総量と時間当たりの出血量がどれくらいか?)
◉「血圧は○○/○○mmHg,脈拍は○○拍/分,酸素飽和度は○○%でショックインデックス(shock index : SI),JCSは○○です」
(見かけの出血量とバイタルサインの乖離がないか,意識状態の変化はどうか?)
当直医師の診察を依頼する際には,以上の情報を伝えてもらう.状況(S : situation),背景(B : back ground),評価(A : assessment),提案(R : recommen dation)のいわゆるSBARを用いて,シンプルかつ効果的に報告してもらうようにしておくことが有効である.
参考文献
1)日本産科婦人科学会/日本産婦人科医会(編・監修):産婦人科診療ガイドライン―産科編2017. pp214-226,日本産科婦人科学会,2017
2)日本産科婦人科学会(編):産婦人科用語集・用語解説集改訂第4版.p107,p326,日本産科婦人科学会,2018
3)Bateman BT, et al : The epidemiology of postpartum hemorrhage in a large, nationwide sample of deliveries. Anesth Analg 110 : 1368-1373, 2010
4)日本産科婦人科学会(編):産婦人科研修の必修知識2016-2018.pp284-285,日本産科婦人科学会,2016
5)Leduc D, et al : Active management of the third stage of labour : prevention and treatment of postpartum hemorrhage. J Obstet Gynaecol Can 30 : 980-993, 2009
6)日本産科婦人科学会,他 : 産科危機的出血への対応指針2017.2017
7)京都産婦人科救急診療研究会(編):母体急変時の初期対応第2版.pp30-43,メディカ出版,2017
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