文献詳細
今月の臨床 産科危機的出血のベストマネジメント―知っておくべき最新の対応策
出血への予防
文献概要
●分娩時に大量出血が予測される胎盤位置異常,前回帝王切開部位の胎盤付着,巨大子宮筋腫合併,多胎,稀血液型,不規則抗体陽性例などでは自己血貯血を考慮する.
●自己血貯血を予定するのであれば,妊娠28週ごろより鉄剤を内服させ,貯血可能なヘモグロビンレベル(10g/dL以上)にしておく.
●返血は通常の輸血と同じ基準で行い,妊婦では整形外科領域のように安易に返血はしない.
●自己血貯血を予定するのであれば,妊娠28週ごろより鉄剤を内服させ,貯血可能なヘモグロビンレベル(10g/dL以上)にしておく.
●返血は通常の輸血と同じ基準で行い,妊婦では整形外科領域のように安易に返血はしない.
参考文献
・渡辺典芳,他 : 妊産婦における自己血輸血の安全性の検討―多施設共同研究に向けての予備研究―.日輸血細胞治療会53 : 359-364, 2007
・久保隆彦 : 産科出血に対する輸血療法.日産婦会誌60 : 219-224, 2008
・亀井良政,他 : 産科領域の出血性ショックの現状と輸血療法の検討.周産期・新生児会誌44 : 992-994, 2008
・矢野 哲,他 : 妊産婦における自己血貯血・自己血輸血のガイドライン作成に向けた検討.厚生労働科学研究費補助金医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究事業「危機的出血に対する輸血ガイドライン導入による救命率変化および輸血ネットワークシステム構築に関する研究」平成20年度報告書.pp40-44,2009
・久保隆彦 : 産科危機的出血への対応ガイドライン.竹田 省(編著):産科救急ハンドブック.pp102-109,総合医学社,2010
・日本産科婦人科学会,日本産婦人科医会,日本周産期・新生児医学会,日本麻酔科学会,日本輸血・細胞治療学会 : 産科危機的出血への対応指針2017,2017 www.jsog.or.jp/activity/pdf/shusanki_shishin2017.pdf
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