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増刊号 産婦人科処方のすべて2020―症例に応じた実践マニュアル 婦人科編 Ⅲ.更年期・老年期
婦人科悪性腫瘍術後のホルモン補充療法
著者: 佐々木浩1
所属機関: 1大阪医科大学産婦人科学教室
ページ範囲:P.163 - P.165
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◆子宮頸がん術後のHRTは,扁平上皮癌であった症例に対しては問題ないと考えられるが,腺癌に関してはエビデンスが乏しいため十分なインフォームド・コンセントが必要である.
◆子宮体がん術後のHRTは,初期症例に対しては許容されるが,Ⅲ期以上の進行症例には推奨されていない.
◆卵巣がん術後のHRTは,進行期・組織型にかかわらず可能と考えるが,血栓症などの副作用には注意が必要である.
◆子宮頸がん術後のHRTは,扁平上皮癌であった症例に対しては問題ないと考えられるが,腺癌に関してはエビデンスが乏しいため十分なインフォームド・コンセントが必要である.
◆子宮体がん術後のHRTは,初期症例に対しては許容されるが,Ⅲ期以上の進行症例には推奨されていない.
◆卵巣がん術後のHRTは,進行期・組織型にかかわらず可能と考えるが,血栓症などの副作用には注意が必要である.
参考文献
1)Madalinska JB, et al : J Clin Oncol 23 : 6890-6898, 2005
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