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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科74巻7号

2020年07月発行

文献概要

今月の臨床 若年女性診療の「こんなとき」どうする?―多彩でデリケートな健康課題への処方箋 性・性活動

いま必要な「性教育の指導法」とは?―知識の伝達から行動の変容へ

著者: 田代美江子1

所属機関: 1埼玉大学教育学部

ページ範囲:P.691 - P.696

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●国際的に推進されている包括的セクシュアリティ教育は,幅広いセクシュアリティの理解を基礎に,広範な枠組みと学習課題をもつ.

●包括的セクシュアリティ教育がすべての人々に保障されることは,普遍的人権をその基礎に置く「性の権利」である.

●「性教育の指導」にあたって重要なことは,①性教育の包括性を理解し,その根本的な目的がどこにあるかを意識すること,②人権と多様性を含むジェンダー平等に敏感な視点をもち,そこから対象者を理解し働きかけること,③協働の可能性を模索することである.

●性教育は,人間の生き方にかかわる働きかけであり,学習者の行動変容を目的とする.

参考文献

1)丸井淑美 : オーストラリア.橋本紀子,他(編著): 教科書に見る世界の性教育.pp.98-113,かもがわ出版,2018
2)田代美江子 : オーストラリア.橋本紀子,他(編著): こんなに違う!世界の性教育.pp121-140,メディアファクトリー,2011
3)IPPF,(財)家族計画国際協力財団(ジョイセフ),芦野由利子・北村邦夫(監修) : 新版セクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス用語集.https://www.joicfp.or.jp/ippf/(2020年4月6日アクセス)
4)UNESCO : International technical guidance on sexuality education : an evidence-informed approach for schools, teachers and health educators, 2009.https://unesdoc.unesco.org/ark : /48223/pf0000183281(2020年4月6日アクセス),ユネスコ(著),浅井春夫,他(訳): 国際セクシュアリティ教育ガイダンス―教育・福祉・医療保健現場で活かすために,明石書店,2017
5)UNESCO : International technical guidance on sexuality education : an evidence-informed approach, 2018. https://unesdoc.unesco.org/ark : /48223/pf0000260770(2020年4月6日アクセス).なお,本稿における日本語訳は,2020年7月刊行予定 ユネスコ編著,浅井春夫,他 訳:国際セクシュアリティ教育ガイダンス〈改訂版〉―科学的根拠に基づいたアプローチ,明石書店 による.
6)水田 洋 : 社会科学の考え方人間・知識・社会.講談社,1975
7)ジュディス・バトラー(著),竹村和子(翻訳): ジェンダー・トラブル新装版―フェミニズムとアイデンティティの攪乱,青土社,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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