臨床婦人科産科75巻10号

2021年10月発行

今月の臨床 産科手術を極める（Ⅱ）―分娩時・産褥期の処置・手術

前方後頭位に対する鉗子遂娩術

著者： 亀井良政¹

所属機関： ¹埼玉医科大学病院産婦人科

ページ範囲：P.956 - P.963

文献概要

●鉗子遂娩術は，吸引遂娩術に比べて迅速・安全かつ確実に胎児を娩出できる産科手術手技である．

●鉗子遂娩術の実施に際しては，内診あるいは超音波検査法による児頭の下降度，矢状縫合の方向，大泉門・小泉門の位置の正確な把握が必須である．

参考文献

1）Das K : Obstetric forceps : its history and evolution. C. V. Mosby, St. Louis, 1929

2）Speert H : The obstetric forceps. Clin Obstet Gynecol 3 : 761-766, 1960

3）坂元正一，他 : 児側からみた急速遂娩．日新生児会誌18 : 5-19, 1982

4）日本産科婦人科学会，他（編・監修）：吸引・鉗子分娩の適応と要約，および，施行時の注意事項は？　産婦人科診療ガイドライン―産科編2020．pp206-210，日本産科婦人科学会事務局，2020

5）武谷雄二，他（編） : プリンシプル産科婦人科学2―産科編，第3版．メジカルビュー社，2014

6）亀井良政，他 : 鉗子・吸引遂娩術の術前術後管理．産婦治療53 : 556-559, 1986

7）日本産科婦人科学会（編・監）：産婦人科専門医のための必修知識2020年度版．日本産科婦人科学会，2020