icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科75巻12号

2021年12月発行

文献概要

今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする? プレコンセプションケアとしての母子感染予防

クラミジア・淋菌・梅毒・HIV

著者: 野口靖之1 嶋津光真2

所属機関: 1愛知医科大学産婦人科学講座 2総合大雄会病院産婦人科

ページ範囲:P.1136 - P.1140

文献購入ページに移動
●妊婦健診において淋菌性子宮頸管炎のスクリーニングはなされていない.このため,プレコンセプションケアは,クラミジアだけでなく淋菌を同時検査することが望ましい.

●梅毒は,妊娠初期に経胎盤感染して子宮内胎児死亡や胎児奇形を引き起こす.妊娠前に梅毒の有無を把握し,治療することはきわめて重要である.

●妊娠前にHIV感染を把握することは,抗ウイルス療法によりAIDSの発症や母子感染を予防できるだけでなく,人工授精,体外受精によるパートナーへの感染対策が可能になる.

参考文献

1)日本産科婦人科学会,他(編) : CQ112 性感染症のスクリーニング(セット検査)は? 産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編 2020.pp28-29,日本産科婦人科学会事務局,2020
2)厚生労働省 : 年齢(5歳階級)別にみた性感染症(STD)報告数の年次推移 https://www.mhlw.go.jp/topics/2005/04/tp0411-1.html
3)Workowski KA, et al ; Centers for Disease Control and Prevention : Sexually transmitted diseases treatment guidelines, 2015. MMWR Recomm Rep 64 : 1-137, 2015
4)高橋 聡,他 ; 日本性感染症学会ガイドライン委員会 : 性感染症診断・治療ガイドライン2020.診断と治療社,2020
5)日本性感染症学会(編) : 梅毒診療ガイド.2018年6月15日 http://jssti.umin.jp/pdf/syphilis-medical_guide.pdf
6)厚生労働省エイズ動向委員会 : 令和元(2019)年エイズ発生動向年報(1月1日〜12月31日).2020年9月15日 https://api-net.jfap.or.jp/status/japan/data/2019/nenpo/bunseki.pdf

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?