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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科75巻12号

2021年12月発行

文献概要

今月の臨床 プレコンセプションケアにどう取り組むか―いつ,誰に,何をする? 妊娠前の準備

不妊外来で行うプレコンセプションケアの実際―どんな検査・指導が有用か

著者: 佐藤雄一1

所属機関: 1産科婦人科舘出張佐藤病院

ページ範囲:P.1168 - P.1177

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●不妊患者は高齢化してきており,妊孕能の低下,流産率の上昇のみならず,妊娠した際には合併症や基礎疾患の悪化に伴うハイリスク症例の増加などが問題となっている.

●貧血や甲状腺機能異常,ビタミンD不足,耐糖能異常などは,妊娠率の低下や周産期予後を悪化させる.また,やせや肥満などの栄養不良,葉酸の未摂取,タバコの害や風疹ワクチンの必要性についての知識も乏しい.

●不妊外来におけるプレコンセプションケアは,その本来の目的だけでなく,医療スタッフと患者のコミュニケーション形成にも有用である.

参考文献

1)Stewart AF, et al : Fertility concerns for the aging male. Urology 78 : 496-499, 2011
2)Ronnenberg AG, et al : Preconception hemoglobin and ferritin concentrations are associated with pregnancy outcome in a prospective cohort of Chinese women. J Nutr 134 : 2586-2591, 2004
3)Lerchbaum E, et al : Vitamin D and female fertility. Curr Opin Obstet Gynecol 26 : 145-150, 2014
4)Aghajafari F, et al : Association between maternal serum 25-hydroxyvitamin D level and pregnancy and neonatal outcomes : systematic review and meta-analysis of observational studies. BMJ 346 : f1169, 2013
5)佐藤雄一,他 : 不妊クリニックにおけるプレコンセプションケアとしての耐糖能異常管理の必要性.糖尿病と妊娠20 : s53-s55, 2020
6)高橋麻美,他 : 不妊初診患者のプレコンセプションケアに関する意識調査.日不妊カウンセリング学会誌18 : 58-59, 2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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