icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科75巻4号

2021年04月発行

文献概要

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために 周産期

Q12 妊娠中でもインフルエンザの予防接種をしたほうがよいですか? もしインフルエンザに感染したらどうしたらよいですか?

著者: 西郡秀和1

所属機関: 1福島県立医科大学ふくしま子ども・女性医療支援センター

ページ範囲:P.125 - P.126

文献購入ページに移動
A121)

 妊婦へのインフルエンザワクチン接種は,インフルエンザに罹患するリスクを下げます.インフルエンザワクチンの母体および胎児への危険性は妊娠全期間を通じてきわめて低いことが報告されています.したがって,希望があれば,予防接種をしたほうがよいでしょう.

 もしインフルエンザに感染した場合は,症状出現後48時間以内に,抗インフルエンザウイルス薬による治療を受けることをお勧めします.オセルタミビル(タミフル® : 内服薬),ザナミビル(リレンザ® : 吸入薬)とラニナミビル(イナビル® : 吸入薬)の妊婦への投与による胎児の有害事象は報告されていません.

参考文献

1)日本産科婦人科学会,日本産婦人科医会(編) : 産婦人科診療ガイドライン―産科編2020,pp54-56,日本産科婦人科学会,2020
2)Håberg SE, et al : N Engl J Med 368 : 333-340, 2013
3)Demicheli V, et al : Cochrane Database Syst Rev 2 : CD001269, 2018
4)Centers for Disease Control and Prevention : Recommendations for Obstetric Health Care Providers Related to Use of Antiviral Medications in the Treatment and Prevention of Influenza. https://www.cdc.gov/flu/professionals/antivirals/avrec_ob.htm
5)Meijer WJ, et al : Acta Obstet Gynecol Scand 94 : 797-819, 2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?