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文献概要
増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために 不妊・不育
Q16 喫煙していると妊娠しにくいのですか?
著者: 溝口千春1 河野康志1
所属機関: 1大分大学医学部産科婦人科
ページ範囲:P.212 - P.213
文献購入ページに移動喫煙しているとさまざまな影響により不妊率が上昇することがわかっています.これは1日に吸うタバコの本数に応じて上昇します.卵巣に対する影響により卵子の喪失が加速化し,また,卵巣機能が低下して閉経も早まることがあります.さらに男性が喫煙すると精液所見は濃度,運動率ともに悪化します.ご夫婦双方に悪い影響があり,喫煙しないカップルよりも体外受精など高度生殖医療を必要とする可能性も増加します.これらの影響は禁煙すればもとに戻ることがわかっています.
妊娠したあとも異所性妊娠や流産率の増加,赤ちゃんの発育不全,胎盤の位置の異常,早産を引き起こすこともわかっています.受動喫煙でも赤ちゃんの発育に悪影響を及ぼすことがあります.
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