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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科75巻4号

2021年04月発行

文献概要

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために 婦人科疾患

子宮内膜症に対して薬物療法を行うにあたっての患者説明

著者: 北脇城1

所属機関: 1京都府立医科大学大学院女性生涯医科学

ページ範囲:P.274 - P.278

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必ず説明しておくべきこと

◆子宮内膜症の主症状は疼痛,不妊,子宮内膜症性卵巣囊胞である.良性疾患ではあるが,子宮内膜症性卵巣囊胞の約1%が悪性転化する.子宮内膜症に罹患していることが周産期合併症や心血管疾患リスクを上昇させる.

◆治療方針の決定にあたって考慮すべき要因は,疼痛,不妊,子宮内膜症性卵巣囊胞の3項目にほぼ集約される.

◆基本的な治療方針には,手術療法,薬物療法,不妊治療,経過観察がある.

◆妊娠,閉経により症状は改善するが,子宮内膜症性卵巣囊胞は破裂,感染,悪性転化などをきたすことがあるので注意が必要である.

◆手術療法,薬物療法は,いずれによっても完治するものではないので,長期管理が必要である.

参考文献

1)日本産科婦人科学会,日本産婦人科医会(編) : 産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2020,pp80-81,日本産科婦人科学会,2020
2)日本産科婦人科学会(編) : OC・LEPガイドライン2015年度版.p105,日本産科婦人科学会,東京,2015
3)Vercellini P, et al : Fertil Steril 80 : 560-563, 2003
4)Weill A, et al : BMJ 353 : i2002, 2016
5)Dinger J, et al : Contraception 93 : 378-385, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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