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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科75巻4号

2021年04月発行

増刊号 産婦人科患者説明ガイド―納得・満足を引き出すために

婦人科疾患

Q2 尖圭コンジローマと言われました.どんな病気ですか?

著者: 笹川寿之1

所属機関: 1金沢医科大学産科婦人科

ページ範囲:P.298 - P.299

文献概要

A2

 尖圭コンジローマは外陰部疣贅の1つです.性交渉によって感染するヒトパピローマウイルス(HPV)が原因です.感染から尖圭コンジローマ発症までの期間(潜伏期間)は6〜10か月とされています1).尖圭コンジローマは表面がざらざらした感じのカリフラワー様の疣であり,腟入口部後方にできやすいです(図1a)2).一方,Bowen様丘疹〔上皮内腫瘍(VIN)〕は表面が平滑でやや黒っぽい疣です(図1b).

 治療法では,最近はイミキモド(べセルナ®クリーム)の自己塗布法が一般的ですが,治癒するまで1〜4か月かかる欠点があります.より早く治したい場合には,凍結療法や外科的治療(摘出・蒸散)を選択します.外科的治療には麻酔が必要であること,術後に痛みがあること,稀に瘢痕化する場合があることが欠点です.外科的治療はイミキモド療法に比べ再発率はやや高いです.

参考文献

1)Park IU, et al : Clinc Infect Dis 61 : S849-S855, 2015
2)笹川寿之 : Derma 285 : 47-54, 2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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